217 田根剛 レクチャー感想
昨日、大阪のグランフロントで行われた田根剛さんによるレクチャーに参加してきました。
田根さんの作品についてはエストニア国立博物館と国立競技場案だけしか知らず、また田根さんに関する本も見たことがなかったのでどんな方なんだろうかと楽しみにしていました。
田根さんは「場所の記憶」を大事にしており、エストニア国立博物館を例に挙げますと、この博物館は今は使われていない滑走路の延長線上にあり、その滑走路はソ連時代に使われていた、いわば負の遺産というわけです。
この「場所の記憶」によってエストニア国立博物館が完成したわけです。
2016年に完成し、博物館という役割だけでなく結婚式やエストニアの独立宣言から100周年の催しもここで行われたそうです。
負の遺産を乗り越えたきっかけとなったのがこの博物館というわけですね。
そして、一番の驚きがこれが26歳の時の案で処女作だったということ。
凄い・・・!
そういえば、前々回の藤本壮介さんのレクチャーでも場所の記憶と似た単語を聞いたような...
講演会やレクチャーに参加すると新しい発見があるのでいいですね
建築を学び始めて1年とちょっと。
色んな建築家のTEDや講演会、本などを見ていて、建築家はテーマを持ち、突き止めていく姿を素直にかっこいいと思っています。
田根さんの場合、これが場所の記憶であってリサーチを徹底して行い、アイディアと合わせて新しくまた記憶を掘り起こすような建築をしているように思えます。
僕も記憶ではなく跡に興味が引かれていて、跡というのは人の姿は見えないけれど確かに居たことを感じさせてくれます。
まだ考えがまとまりきっていないのですが、いつかその思想をここで発信出来たらなと思います。